【WIND BREAKER】愛なんて知らなかった(R18)
第8章 ※歪み
「その梅が沙良ちゃんのこと…最近不自然なくらい話さないから。」
『…っ……』
カウンターに寄りかかることはちゃんのエプロンを見つめる。
『何もないよ…誕生日の日の夜、少し話したくらいで…』
「誕生日…?」
『うん…皆がお祝いしてくれた日、夜うちに来てくれたの。』
「…………そう。」
そう言うと、ことはちゃんは手を口に当てて、急に黙ってしまった。
『ことはちゃん…?』
「……あぁごめん。そっか、わかったわ。」
顔を上げたことはちゃんは、いつものにこやかなことはちゃんだった。
『ミルクティーありがとう。美味しい。』
ことはちゃんが丁寧にいれてくれたミルクティーは、温かくて甘くてとても美味しいと、可愛らしいカップを握りしめて思った。
「…良かった、またいれるね。」
ことはちゃんが何を考えていたのか、よくわからなかった。
そしてこの頃の私は知りもしなかった。
あんな所でまた
まさかあの子に会うなんて。