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【KP×オメガバース】

第1章 【僕にできること】


何度も身体を重ねるうちに、廉の身体の「心地いい場所」を誰よりも理解していった。バックの体勢が一番深く奥を突けて、廉を解き放ちやすいこと。達するときは互いにその体勢を好んでいたこと。
​──それなのに。
​ヒートの時だけは、廉は決まって「かい、こっち見て……」と、しがみつくように正面からの体勢を求めてきた。
最初はただ「照れ隠しの甘え」だと思って愛おしく感じていたけれど、一度芽生えた違和感は、白い画用紙に落ちた一滴の絵の具のように、じわじわと心の奥を侵食していく。
​(なんで……ヒートの時だけ、背中を見せようとしないの?)
​モヤモヤとした不信感が胸を支配するのに、時間はかからなかった。
​そして、ある夜。
いつものように廉に誘導されるまま、正面から身体を入れようとした瞬間──海人は見逃さなかった。
廉の瞳の奥に浮かんだ、あまりにもあからさまな「安堵」の表情を。
​(……やっぱり、何か隠してる)
​海人は言葉もなく、力任せに廉の身体を翻した。
​「あっ、海……っ!? やだ、そっちは──っ!」
​察した廉が、上り詰めて余裕のない身体で往生際悪く暴れ出す。必死に背中を隠そうと身体を丸める廉を抑え込み、容赦なくバックから深く突き上げた。
​「かいっ、あかん……っ! やめ、お願いやから……っ!!」
​半狂乱で拒絶する声を無視して深く深く突き入れると、廉は大きな悲鳴とともに絶頂を迎えた。
その瞬間、しなやかに反った廉の背中──首筋から肩にかけて、鮮明に浮かび上がった。
​かつて誰かに付けられ、消えることのない**『番の噛み痕』**が。
​予感はしていた。けれど、実際にそれを目にした瞬間、胸の奥でドス黒い感情が激しく渦巻き、制御がきかなくなる。
冷え切った自覚もないまま、海人は背中を震わせる廉を見下ろし、低く静かな声で問いかけた。
​「……廉。怒らないから答えて? これ……どういうことなの?」
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