合同リレー作品集【鬼滅・呪術・ヒロアカ・WB 他】
第5章 お題小説 花モチーフの歌 + α
我妻善逸様。
この方は式神である私の主です。陰陽寮と呼ばれる組織に所属し、陰陽師になるべく様々な事を学ぶ学生(がくしょう)と言うお立場。
未来の陰陽師と言って良いでしょうか。
善逸様は思い人である竈門禰󠄀豆子様の事で、何か相談したい事がおありの時に私を召喚致します。
「助けて! 楓ちゃ〜〜〜ん!!」
お話をしていたら、頃合いよく呼ばれてしまいました。
さて、今日はどんな事でお悩みなのでしょうか。
では主の元へと行ってみる事に致します…。
★
「善逸様、お呼びでしょうか。今日はいかがされたのでしょう」
「うん…まずこれを見てよ」
「花…? になろうとする何か…ですか」
「そう」
萎れた花びら、真っ直ぐに伸びていない茎。善逸様の両手にそれらが力無く横たわっていた。
物体変換術が上手くいかなかった為に私が呼び出されたらしい。
「禰󠄀豆子ちゃんに好きな花を教えて貰ってさ、探しに行ってみたんだ」
「その頬と手の擦り傷はその時の物ですか?」
「えっ!?やだ、楓ちゃん、俺の事見てたの?? 」
「善逸様、式神は主に呼び出されるまではわかりません」
「…そうだった」
この方の言動や行動から推測すると、恐らく目当ての花を見つけたけれど、それを取りに行く為に斜面や高い場所から足を滑らせて…と言った所でしょう。
「あなた様の式神となって一年と少し。以前から申しておりますが、善逸様は本来お持ちの力を十二分に発揮していません」
「君はそう言って毎回伝えてくれるけど、俺にはそんな力ないよ? 物体変換術だって全然上手くいかないんだから」
どうして善逸様はいつもご自分の事を否定されるのだろう。
あんなに強大な雷を操る事が出来るのに。
「俺がどうにか陰陽寮でやれているのは炭治郎と伊之助のお陰だよ」
確かにあのお二人の力は大きい。
でも…でも…善逸様だって秘めている力は炭治郎様や伊之助様にも負けてはいない。