合同リレー作品集【鬼滅・呪術・ヒロアカ・WB 他】
第5章 お題小説 花モチーフの歌 + α
それから私たちの変わった関係は、恋人として周りに周知されるようになりました。
いつもこっそりと挿されていた花は、殊現様が顔を見せ、花瓶に挿していきました。
彼はお役目にも一層励み、試一刀流の段位も日に日に上がっていくのが分かりました。
今まで全く姿を現さなかった殊現様は、それが嘘みたいに、時間があれば私に顔を見せるようになりました。
だから、そう…。こんな時もあります。
「っ殊現様、大丈夫ですか?!怪我をされているのでは?」
彼はお役目の後、血糊を付けたまま私の所に来ます。
私は山田の人間です。
門下生たちがお役目の後に、どんな姿でも驚くことはありません。
だけど顔に血が残っていたら、怪我くらい心配します。
「…怪我?していないが…。」
私の言葉に殊現様は自身がどんな姿か分かっていないようでした。
私はすぐに手拭いを濡らして殊現様の顔を拭きました。
時間が経った血は固まって、水では簡単に落ちないのです。
殊現様は私の手に身を任せて、少し顔が綻んでいましたが、私は彼の目元の血が固まっていても、そこに涙の痕があることに気が付いたのです。
「……殊現様……また泣いたのですか?」