第7章 練習試合!
ボールは烏野コートへ落ち、2-0で烏野完敗。
個人よりチームで。
わかっていたつもりだけどここまでチーム力で差が出るなんて思って今いなかった。
ちょっと悔しいな…。
「ごめんね、勝っちゃった」
「ま、負けちゃったけど、そっちだって必死でしたよね!?」
ニコッと意地悪な笑顔で戻ってきた黒尾さん。
悔しさで負け惜しみが口から出てしまう。
「もう一回!!!」
「「「!」」」
「おう、そのつもりだ!"もう一回"があり得るのが練習試合だからな」
その後、2回目、3回目と試合をしたものの全て音駒の勝利。
どのセットもかなり追い詰めてはいるものの、最後が決めきれない感じだった。
「もう一回!!」
「なんなんだ!めちゃくちゃ動いてるだろ!?体力底なしか!?」
「コラコラコラ!ダメだ!新幹線の時間があるんだ!」
汗だくで再戦を申し込んでくる翔陽にドン引く猫又監督。
「またうちとやりたいなら、公式戦だ。全国の舞台。沢山の観客の前で、数多の感情渦巻く場所で。ピカッピカ、キラッキラのでっかい体育館で、"ゴミ捨て場の決戦"、やろうや」
「「「ハイ!!!」」」
その後、挨拶を済ませて後片付けを始める。
各々の同じポジション同士で交流して、和気藹々って感じだ。
『お疲れ蛍!今日もブロック冴えてたねぇ』
「別に…いつも通りだと思うけど」
はしゃいでいる翔陽と犬岡さんに目をやりつつ返事をする蛍。
こんな時でもクールな蛍はどこか他人事みたいに感じる。
「あ、黒尾さん。お疲れ様です」
「お疲れ、鈴ちゃん。今日はありがとネ」
突然現れた黒尾さんは、あたしとの挨拶を簡単に済ませると、蛍の方を向いて茶化す様に言った。
「君はもう少し高校生らしくはしゃいでもいいんじゃないの」
「そういうの、苦手なんで」
「…ふーん」
「あ、ちょっと。蛍ー?」
蛍はそう言い捨てるとその場を去っていく。
「仲、いいんだね?」
「仲良いと言うか、家が隣なんですよね」
「なるほど!じゃあ俺と研磨と一緒だね」
「ああ!それで狐爪さんは黒尾さんにタメ口なんですね」
「…研磨でいいよ」
「!びっくりした…。え、でも狐爪さん確か2年ですよね?」
「そうだけど。そーいうのめんどくさいし。他校だし」