第8章 𝕊𝕦𝕟𝕗𝕝𝕠𝕨𝕖𝕣
ホークスは陽気に笑い、私の顔を見て穏やかに言った
「それから、笑うと大きな笑顔を見せてくれるとこ。華やかでカワイイとこが一緒かな」
どうしたらホークスは私をそういう風に見てくれるの。『そんなに褒めても何も上げないからっ』とそっぽを向いて頬をふくらませる。
それはそうだ7歳も離れてるのだから
これが叶わぬ恋というものなのか…なんて当時は本気で考えて落ち込んでた。
でも、もし告白するならこの花を一緒に送ってあげたい。私に似てるとホークスは言ってくれたけど、私はホークスに似てると思ったんだよ?
『…だって、花がいっぱいついてて剛翼みたいなんだもんっ』
「?」
『何でもない!ふふっ』
好きだ、ホークスが
誰よりも何よりも
私を助けてくれたあのクリスマスイブからずっと
「誰かに贈り物かい?」
近所の花屋のおじちゃんが尋ねてくる
『うん!大好きな人に贈るんだ』
その日はクリスマスイブで、私はその花を指差して笑顔で伝える
『この花を花束にしてほしいの!!』
相手にされないかもしれない、関係が気まずくなってホークスは二度と会いに来てくれないかもしれない
それでもいい
この日は彼と出逢って三回目のクリスマスイブ
私は誰とも出逢わないよ?
ホークスとこの先ずぅっっと一緒にいたいから!
『…私…啓悟くんが好きだったんだ』
好きだった、じゃない、好きなんだ。気持ちが蘇って切ないほど胸を締め付ける。その気持ちと並行するように轟くんへの気持ちも現れる。
溢れる涙を勝己が指で拭ってくれる。拭われる資格なんてない…だって私は…
「オレはてめェを絶対に諦めたりねぇ、誰を好きでもな」
私の乱れた服を直したあと自分の服も直し、彼は私の頭を一撫でしたあと「帰んぞ」と声をかけてくれる。でも一人になりたくて私は首を横に振って断る。
震えるスマホの着信は啓悟くんからだった