第8章 𝕊𝕦𝕟𝕗𝕝𝕠𝕨𝕖𝕣
《爆豪side》
不意打ちで唇を押し付け離し、もう一度近づけると今度はバッと顔を逸らされる。表情からはなにが起こったのか理解できてねぇのが読み取れて混乱してんのが分かる。
『…てめェは間違ってんだよ』
「……なにが?」
普段の愛嬌のある瞳とは違い反抗的な目をオレに突きつける。…てめェで気付かねぇと意味ねーんだよこのバカオンナ
一歩距離を詰めると、一歩後退られちまって面倒くせぇからそのまま詰め寄り壁まで追い詰める。背中を壁につけてもなお ひかりはオレから顔を背け目を合わせようとすらしねぇ
『…ハッキリしてねぇんだったらやめとけ』
「…?」
『傷付くだけじゃねぇ…
轟を傷付けて更にてめェ自身も傷付くことになんぞ』
ひゅっと息を呑む音が聞こえてくる。
分かんだよ。ずっと見てきたから、諦めらんなくて探してたから。記憶中の ひかりがうるせぇくらいオレの中で占めてるから
お前は"まだ"轟を好きになりきれてねぇんだよ
ンな状態で待てるわけねぇだろうが
天敵に見つかった小動物みてぇに体を丸ませて、怯えた瞳でオレを縋るように見てる。ゾクッとしちまった。いまこの瞬間がのコイツは誰でもいいんだと分かった。オレにそういう時期があったように
紛らわせて楽になろうとした
壁に両手をつけてコイツに覆い被さる。
重なった唇は触れるだけじゃ満足できずすぐに唇の隙間から舌を差し込む。求めるように絡ませると従順に絡んできやがって、イライラしながらもめちゃくちゃにしてやりたくなる。
「…ンッ///…アッ…ハァ…かつ…きく////」
『うっ…せぇ///…ハァ…きだ…』
静寂に包まれた校舎の中でオレたちの荒い呼吸と、熱い舌が絡むと、ぴちゃりという音だけが反響する、身体が熱っぽくなり血が騒ぐ。
ボタンを一気に外しシャツを脱がして、下着越しに膨らんだ胸を揉みしだく。オレの手によって形を変えるそれに優越感と生々しい欲望が次から次へと湧き上がってくる