第27章 【Summer Nude】
『……廉は物分かりがよくていい子だねぇ!』
「ちょっ…wなんすか、これ笑
さすがに近いですって!」
『照れない照れない♡』
壁についた手と反対側の手が
俺の頭の上でポンポンとはねると
反射的に照れちゃって。
『かーわい!真っ赤じゃん、顔w』
淳くんの綺麗な顔でにっこりと微笑まれると
抑えようとする俺の意思とは裏腹に
みるみる赤らんで耳まで熱なってくる。
「ちょっ…やめてくださいって!笑」
淳くんの手から逃れようと体を左側に躱したとき
先輩の肩越しに髙橋君のふわふわの髪の毛を
視界の端に捉えて声を掛ける。
「あっ…髙橋くんっ!」
俺の呼びかけに一瞬だけ、歩みを止めたように
見えたけど…髙橋君はそのまんま振り返ることもなく
自分の教室の方に向かっていった。
「……聞こえんかったんかなぁ?」
その俺の言葉を聞いた先輩はくるっと体を
向き直して俺の隣に肩を並べて壁にもたれ、
そう呟いた俺と髙橋君を交互に
ニヤニヤしながら見つめてて。
『…ほーんと、2人とも可愛いよねぇ!笑』
「やからさっきから言うてるそれ、
何なんすか!マジで…」
『んー…正直ね?
貰っちゃおっかなーって思ってたんだけど、』
『……って、こーわっw
そんな怒んないで最後まで聞いてよ苦笑』
『まぁ…結論ね?2人まとめて見てる方が楽しそうだし
そんな可愛いとこ見せつけられちゃったら…さ?
さすがに応援したくなっちゃうなーって』
秘密の関係やった俺らを応援してくれる人なんか
誰一人おらんかったから…
先輩のその言葉に甘えてみたくなっちゃって。
「あの…ほんなら、いっすか?
お言葉に甘えさせてもらっても…」
『勿論、いいに決まってるじゃん!』
手練れの先輩の柔らかい笑顔と言葉を見聞きしとるうち
に髙橋君との関係に一石を投じて上手いこと進むかも
知らんし…なんて、打算的な考えがよぎる。
「じゃあ…日曜日、俺らと一緒に
出かけてくれたりしますか…?」
『おっ!いいじゃんいいじゃん!
俺もたまには受験勉強の気晴らししたいし!
むしろ、両手に花でお出かけなんて
最高じゃん?笑』
言いにくそうに話を切り出した俺とは裏腹に
深掘りされることもなく快諾されて拍子抜けする。