第9章 番外編/濡れてないと…
「五条くんって本当に変態よね。普段からやらしいことでも考えてるのかしら?」
「……寧々が俺を変態にしたんだろ」
辿り着いた答えは、俺が盛大な勘違いをしていたことじゃない。
寧々は可愛くて、俺はそんな寧々が大好きだってこと。
そして寧々も俺のことが好き…
「聞いたことのあるメーカーだから、これを買うわ」
さっさと商品を選んだ寧々は、やっと思考がまとまった俺を置き去りにする。
そりゃそうか、コンタクトの装着液をイチャイチャしながら選ぶカップルなんていないか。
俺、使わないし。
「待てよ、寧々。俺が買ってやる」
「私が使うものなのよ?五条くんは特別な…六眼があるしコンタクト自体要らないでしょう?」
六眼…俺が持ってる特別なモノって……
「寧々、濡れてないと入らないってのは…」