第5章 陵南戦
そして、緊張で身体がガチガチになっていた花道は、
リバウンドの場面で魚住に思い切り覆い被さってしまう。
ゴンッ!
魚住が鼻血を吹き出し、体育館に妙な静寂が走る。
次の瞬間。
ドスンッ!
流川の蹴りが花道の背中に炸裂した。
流「ドアホウ!」
花「??」
流「ドアホウ!このいつまでもガチガチ緊張しまくり男。あれだけあいつに鼓舞されたくせにそのざまか」
花「流川…ぐっ…流川!」
罵り合いながらも、花道の顔にようやく血が通う。
緊張に飲まれていた目に、いつもの勝気な火が灯った。
そして試合が再開してしばらくすると、
医務室へ向かっていた赤木とが戻ってきた。
「やー!花道果敢にリバウンド取ろうとしてる!かっこいい!」
赤「ちがーう!バカタレが!なんだそのリバウンドは!」
二人の声にコートの視線が一斉に向けられる。
「ゴリ先輩もちょっとくらい花道のこと褒めてあげてくださいよ」
赤「褒めれるところがあれば褒めてる」
木「赤木!」
その時、心配で着いてきていた晴子の姿が目に入ると、
花道は犬のようにしっぽを振る勢いでまっしぐらに走り寄っていく。
は、少し胸を締めつけられたような表情でその様子を見つめていた。
仙(ほう…桜木はあの子が好きってわけか)
そしてまた赤木の拳が花道へ落ちる。
ゴチンッ!
流川が低い声で言い捨てる。
流「なんでお前がついてった」
「いやなんでって…」
流「お前がいかなくても先輩が行った。てかキャプテン一人でも行ける」
「あーあーわかったよ。ごめんて、次は1人で行かせるから。すみませんね、役に立ちもしないのに離れて」
そう言って席へ戻る。
その背中は、ほんの少ししょんぼりと見えた。
流「んなこと誰も言ってねー…ドアホウ」
小さく吐き捨て、流川はコートへ戻っていく。
仙(なるほどな)
仙道はそのやりとりを見て、何か確信したように静かに笑った。