第5章 陵南戦
(この試合、絶対勝ちたい…ここで陵南を倒せば、今年の湘北は“違う”って見せつけられる…それだけで全国に一歩近づく…勝ちたい…勝ちたい…みんな…頑張れ…!!)
そんな祈りにも似た想いを胸に刻むように、はコートを見つめ続けた。
その瞬間、流川が仙道をかわし、しなやかなフォームのままゴールへ飛び込み——
轟音とともにダンクを叩き込む。
「流川!!」
名前を呼ぶ声は、歓声と熱の中に一気に吸い込まれていった。
花道は、その声を聞いた途端にピクリと反応した。
花(ケッ、なんでぃ、まで流川にそんな目してよぉ。そういえばさっきと流川で1on1て…いつの間にそんなのやったんだ…?)
焦りと嫉妬が胸の中で暴れ回る。
花(まさか洋平が言ってた“取られたらどうする”って…昼休み来ないって…昼休み2人で1on1してるってことなのか!?)
ひとりで勝手に悶々としている間に、前半終了のホイッスルが鳴った。
50 : 42。
湘北はついに点差を8点まで縮めた。
しかし花道に出番が回ってくることはなかった。