• テキストサイズ

**彩とりどり** 【進撃の巨人・短編】

第9章  リヴァイ 誕生日 



アンナは兵舎には住んでいない


雑用係のアンナと前線に行く団員とでは生活時間が違う 早朝から仕事が始まるアンナは同じ部屋でまだ眠ってる団員を起こさないように気を付けてはいるけど
どうしても音は出てしまうので時々起こしてしまう

苦情は言われた事はないけど毎日気を使う事を少し悩んでいた

ウォール・マリアが破壊され調査兵団本部をシガンシナ区から移動した際に中庭の隅に10坪(20畳)くらいの小屋を見付けた
その小屋はここが城として機能していた頃の庭師の住居跡で小さな浴室と台所もある アンナが1人で住むには十分な小屋だった
就任したばかりのエルヴィン団長に相談して許可をもらい 綺麗に片付けてアンナはその小屋に住んでいた

入り口のドアを開けると右側が台所で その前にテーブルを置いている
流し台の作業スペースが狭いのでそれを補う為と休日にパンやお菓子を焼きたいから 4人掛けの広くてぶ厚い天板のテーブルを選んだ
納品される日にアンナと一緒に小屋の前で待っていたリヴァイはこの大きなテーブルを見た時顔をしかめた


ドアの左側は備え付けの収納棚が天井まである 側面の壁には窓があってその下にベッドを置いている

3人掛けのソファーをリビング側に
ソファーの高さに合わせた棚を寝室側に置いてリビングと寝室の仕切り代わりにしていた



台所の奥には浴室があって 浴室までの廊下の壁には棚が3段あり

初夏に収穫したラズベリーやブルーベリーをドライフルーツにしたりジャムにしたりしてそれを瓶に積めている
野菜やキノコ類も天日干しにしたり トマトはペーストや水煮にして瓶に色々と積めているから棚には大小様々な保存食の瓶が沢山並んでいた





今日アンナは昼過ぎから台所に立ち料理をしていた

ポテトサラダ トウモロコシと玉子のスープ 鶏肉とキノコのソテーにクリームソース

今日はバケットを焼いたからディップは完熟アボカドのクリーミーなのとトマトと野菜のサッパリしたのを作った

デザートはドライフルーツのパウンドケーキ



昼からずっと火を使っていたから竈の熱で小屋の中は温かい

ふとアンナが窓の外を見ると雪が重力を無くしたようにふわふわと舞うように降っているのが見えた


食事の準備が終わると風呂釜の薪に火を着ける それからアンナは鏡の前に座り髪を梳かして簡単に身支度をととのえた

/ 78ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp