第6章 デートの練習
おまけの草団子を頬張りながら五条先生が口を開いた。
「明日さ、渋谷行ってみようと思ってんの」
「いいんじゃない。羂索が計画企てた場所だもんね。なんかわかるかも。行ってらっしゃい」
「千愛も一緒にね」
「え? なんで」
突然、名前が出て来た事に驚いて顔を見返した。五条先生は、私を連れて行くのは決定みたいな顔して悠々とお茶を飲んでいる……。
実は私は渋谷みたいな街に行くのはあまり得手ではない。人が多いからなのか空気が悪いからなのか、こめかみがズキズキする事があって、持病が再発しないか怖いのだ。
あんなところで発症したら私はどうなるかわからない。だから休日も出来るだけ決まったエリアで過ごすようにしている。
「明日は確か休みでしょ。なんか予定あんの?」
「私は明日はBlu-rayの5巻見るんだから」
「ふぅん。千愛ってさ、友達と遊びに行ったりしないの?」
「……まぁ、たまーには。でも……そんなにはないかな。親しい友達がいないっていうか」
「男は? 朝帰りとかぜーんぜんしないじゃん」
「……」