The best happy ending【東リべ/三ツ谷】
第3章 8・3抗争
東京卍會は、少し初代黒龍と似ている。
やっぱり真一郎くんの弟である、佐野先輩が総長をしているからだろうか…。
仲間思いが強くて優しくて荒くれ者には見えず、思わず笑みを浮かべた。
そして未だに泣き続けているエマを見た。
目を真っ赤にさせて、安心したせいかさっきより溢れている涙の量が多い。
「エマ」
「和泉〜〜っ!!」
「泣きすぎ。目ェ真っ赤になってるし、明日腫れるぞ」
「ドラケン、ドラケン生きてたぁぁ」
「うん、生きてたな…」
エマを抱き寄せながら、背中を摩ってやると少しずつだか涙の量が減っていく。
やっと安心したのだろう…そう思いながら涙を指で拭ってやった。
(エマは…真一郎くんに桜子さんも鳴ねぇも失ってる。だから…大切な人が亡くなる辛さを嫌という程知ってるから…)
だから龍宮寺先輩が助かった事にホッとして、涙が沢山溢れてしまったのだろう。
辛い思いを沢山してきたから…。
「落ち着いた?」
「うんっ…!」
「今日は取り敢えず帰ろう。時間も時間だしな」
そして夜遅い為、俺達は取り敢えず帰ることにして病院から出ると雨がいつの間にかやんでいて病院の入口付近にはやっぱり東京卍會総出で集まっていた。
「わー雨あがってる」
「こんなに不良が総出で集まってたら、病院の関係者の人達脅えてただろうに…」
「はははっ、かもな」
溜息をこぼしながらと、これだけの人数がいるという事は余程龍宮寺先輩は慕われているのだろう。
慕われいる他にもやはり、自分たちのチームの副総長の一大事だから集まっているのだろうけど……。
なんて思いながら、空を見上げるとあれだけ雨が降って曇っていた空には雲ひとつない。
だけど星もなく暗いままだ。
「あ、どうしよう!!こんな時間だ!!0時過ぎてる」
「とう8月4日じゃん」
「「え」」
エマの言葉に武道と声が重なった。
だって今、エマは『8月4日』と言ったのだ…8月3日はとうに過ぎている。
「武道っ!!!8月4日って!!龍宮寺先輩…」
龍宮寺先輩が死ぬのは8月3日。
だけどその日は過ぎていて、龍宮寺先輩はちゃんと生きている。
武道が変えたいと言っていた過去(こっち)が変わっているのだ。
「もう…8月4日…?」
ペタリと武道はその場に、力が抜けたように座り込んでしまった。