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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第3章 8・3抗争


「今回はお呼び出しか…。諦めが悪い奴」

「ま、て事で一緒に来てもらうぞ」


九井は狐目を更に細めながら俺へと手を伸ばして、まるで自分の手を取れと言わんばかりの行動。
その手を見ながら俺は横を通り過ぎた。


「和泉…」

「そういえば、約束してたな」


隣に青宗が来た瞬間、その右頬を思いっきり殴り飛ばせば意図も簡単によろめき尻もちをついた。
殴られた青宗は痛そうに顔を歪めさせ、九井は唖然とした表情である。

だが今度会ったら殴るという約束だったので、遠慮なく殴らせてもらった。
前置きは必要だったかもしれないが…。


「これで許すって約束だからな」

「うっ…つ……いてぇ」

「お前、前置き殴る奴がいるかよ…。イヌピー大丈夫か?」

「このぐらいなら平気だ…。和泉が本気で殴ったら、気を失ってたかもしれねぇ」


痛そうにしながら立ち上がった青宗は、口から流れる血を手で拭ってから小さく笑う。
申し訳なさそうに困ったように…。


「で、10代目黒龍総長が呼んでるんだろ?会ってやるよ」

「今日は素直に会うんだな」

「ここで断ったら、また執拗いだろうからハッキリさせないとな……」


こっちは黒龍に入るつもりはないと、はっきりと柴大寿に言わなければ。
腐ったこのチームに、腐らせた総長の元に着くことはないと。

8代目から黒龍は腐った。
あのキラキラして輝いていて、誰もが憧れるチームではなくなったのだ。
その腐りは今も尚続いている。


「さて、案内しろよ。10代目黒龍総長、柴大寿の元に」


笑みを浮かべれば、九井が引き攣ったような顔をしながらも前を歩き出す。
そして九井の隣を青宗で、俺は2人の後ろを歩いていく。


「ボスは今、宇田川キリスト教会にいる」

「教会…」

「ボスは熱心なキリスタンなんでね。この時間帯は礼拝堂に篭ってんだよ」

「…キリスタンが人を殴って流血沙汰にしていいのかよ」


ボソッと呟きながらも、宇田川キリス教会へと足を向けて歩き出した。
名前は知っているが顔は見た事がない柴大寿…一旦どんな奴だろうかと半分楽しみにしている自分がいる。

そして暫く歩いたぐらいだろうか。
目の前に広がるのは大きめの教会であり、何度か近くを通った事がある場所。


「入れよ、和泉」

「言われなくても入るさ」
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