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The best happy ending【東リべ/三ツ谷】

第3章 8・3抗争


ー三人称ー


頭突きをした和泉は自身にも痛みがあるのに、それに構う暇なんて無くそのままラブホを飛び出した。
唇をこれでもかとぐらい手の甲で拭い続け、更には唇を強く噛み締める。


(気持ち悪い、吐きそう……!!)


嘔吐しそうな気分。
そして全身にまるで虫が這い回っているような感覚を味わっていた。

一方その頃。
1人置いていかれていたココは、2人を探す為に夜の街を彷徨いていた。


「アイツら、何処に行ったんだ……?てっ、和泉!」


キョロキョロと目線を動かしていれば、下を向いて歩いている和泉を見つけた。
そして声を掛けようとしたがココは思わず、彼女の身なりを見て動きを止める。

何せ和泉の姿な乱れている。
まさか…と思っていれば、和泉はどんどんココに近寄っていき彼が持っていた自分の荷物を何も言わずに持って歩いて去っしまった。


「あ、おい!!和泉!!………何があったんだよ。つーか、イヌピーのやつ電話繋がんねぇ」


何が起きたのだろうか。
そう思いながら、もう1回繋がらないイヌピーへと電話をかければ直ぐに出た。


「あ、イヌピー!やっと出たな、お前今どこにいるんだ?さっき和泉とすれ違ったけど……」

『ホテル街…』

「は!?」

『〇〇っー、ホテルにいる』

「お前、まさか……」

『ヤってねーよ…』


覇気の無い声に、ココは溜息をつきながらもイヌピーが呟いていたホテルへと向かう。
そして部屋に入れば力なくベッドの上に座り込み、額を赤くさせているイヌピーがいた。

乱れたベッドのシーツや、イヌピーのその赤い額と悲しげな表情にココはある程度察した。
そしてイヌピーにゆっくりと近づく。


「和泉に好きだって言ったら、信用してくれなくて…。カッてなった押し倒して、無理やりキスしたら頭突き食らった。クソ痛てぇ……」

「……殴り殺されず、よく頭突きで済んだな」

「なんだかんだ、和泉は優しいからな。でも…信用されねぇのは仕方ねぇ。オレは今まで和泉を、黒龍再興の為に利用しようとしてたから……」

「報われねぇよな。オレとお前はホント…」


イヌピーの後ろ姿を見ながら、ココはポツリとそう呟く。
報われない、そう言った彼の表情は酷く悲しげで泣きそうであった。
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