第10章 Betrayal
キリのいいところで手を止めると、次は適当に着替えて柴家へと向かう
当日勝負が確定した今、道具の調達は必須だ
八戒くんがいないのはタカちゃんから聞いて確認済み
時間が勿体ないのでなるべく急ぐ
ピンポーン
「…伊織、、、今、開けるから、」
『うん…ありがとう』
柚葉…声にハリがなかった
…なにかあったんだ
玄関の門が開き、自分の手で扉を開ける
と、私を出迎えた柚葉の顔はひどく腫れ上がっていた
『っ柚葉!!』
「伊織…ごめんね、こんな顔で…」
『そんなことどうでもいい…!
っひどい…直ぐ手当する』
「大丈夫…冷やしたし」
『アイシングだけじゃダメよ!
なんで連絡しないの…!私言ったでしょう?
少しの怪我でも連絡してって!!』
「…」
『…八戒くんは?』
「昨日から三ツ谷ん家に泊まり。
それでキレて…」
『…』
八戒くんからも連絡がなかったのはそういうことか…
こんなになるまで、、、
「ハハ、最初のほうは伊織から習った受け身上手に取れてたんだけど、、、一回まともに受けちゃって…」
『…頑張ったのね』
「っ…!!」
傷の手当てをしながらゆっくりと話を聞く
…大寿、許さない…
「…ありがと。」
『たいしたことしてない。
…それより今日大寿さんは?』
「今日は帰らないって聞いてるけど、、、黒龍の幹部が荷物取りに来る」
『わかった。じゃあそれまで待つわ』
「えっ、なんで…
幹部よ!?危ないからその前に帰んな!!」
『ううん、私大寿さんに用があるの。
ちょっと急ぎで…』
「伊織!!」
『大丈夫、話術には自信あるの』
そう言って笑うと、私が引くつもりがないからか、柚葉は諦めたように頭を抱えた