第8章 嘘の裏側/緋色シリーズ
シャワーでサッパリした後は零が作り置きしてくれたご飯を食べて気持ちもサッパリした
身体の具合も良さそうだし、気分転換に散歩にでも行こうかな
「ハロ、散歩行くか?」
「アンッ!」
しっぽを振ってクリクリした目で返事をしてくれたハロ
オレが起きてからずっとくっついて歩いてたから、もしかしたら心配してくれてたのかなぁなんて思って、お詫びではないけどたまには外に連れ出してやろうと思った
ドッグウェアを着せて、リードを付けて…そしてオレはもちろんハイネックに長袖長ズボンで、鏡の前で痕が見えていないか確認をしてから家を出た
もしもの為のメガネに帽子もバッチリで、万が一部署の刑事や組織の奴らとすれ違ってもわからない筈
あー…あと、もし沖矢さんと会ってしまったら全力で逃げよう…
そんなことを考えながら、天気も良いし少し遠くまで行けるかもなんて、杯戸公園へ向かう
下校時間が早いのか道を歩くと小学生の姿もちらほらあり、これならこの時間に子どもが出歩いていてもおかしくない
ハロもご機嫌でオレもなんだか気分が良いし、これも全部零のおかげだなぁと、何かお礼がしたくなった
「ハロは今晩のご飯何が良いと思う?」
「アンッ♪」
「そういや豆腐いっぱい買ったから麻婆豆腐でもいいかな…」
「アン?」
ハロと話しながら歩くこと数分、杯戸公園前まで来ると何やら不穏な空気の見慣れた2人組が目に入った
「あ、目暮警部と高木刑事、こんにちは!」
「ん?…おぉ、君は確か毛利探偵事務所で会った…」
覚えててくれたかな?と期待して待ってみると、目暮警部が苦笑いで言った
「毛利君の弟子の助手…だったかな?」
「警部…リュウ君ですよ」
まー…そういう認識だよね…
耳元でフォローしてくれた高木刑事ありがとう
「そうだそうだ!いやぁ事情聴取以来じゃないか。今日は散歩かね?」
「はい!」
「アンッ!」
さてさて、ここに一課の刑事がいるということは事件かあったに違いない
あまり関わらない方がいいかなぁなんて思ったけど、目に入ってきた血痕に思わず口を出してしまった
「階段の前に血痕ってことは、被害者は上から突き落とされて…この量だと頭部損傷ってとこかな」
階段からの転落事件…よくあるよな…
「えっと…リュウ君?」
「へ…?」
ふと我に返ると目暮警部も高木刑事も驚いた顔をしていた
