第45章 complexion ■
「あいつと比べんじゃねえよ!!
"俺"は傑じゃねぇしあいつの考え方なんか知るかよ!!いつまでも昔の男に甘えてんじゃねえよ!俺をあいつに被せてあいつにしようとすんな!!俺はっ」
最後まで聞かずにレイは走って寝室まで行ってしまった。
「・・・」
「・・・ムシャムシャ」
沈黙が流れる中、クマの咀嚼音だけが静かに響く。
「……はぁ…」
「………ムシャムシャ」
五条は額に手を当てて膝に肘をつきながら目を瞑る。
心を鎮めるために深く息を吸い、吐いた。
「……くっ…そ…」
「・・・ムシャムシャ」
「…ちょ〜ぉ怒鳴っちゃった……」
「ああ。鼓膜破れちまうかと思った。」
「……僕って…ほんっと…バカ…」
「惚れた女の前では男は皆バカだ。ムシャムシャ」
「マジ…どーする…これ……」
「嫌われたかもな、お前。」
「っ…そんなのやだ…」
「だがあいつもあいつで悪い。
少し放っておけ。ムシャムシャ…」
「え…なんだよ、それ…」
「お前のガラスのハートにも傷がついただろってことだ」
「………。」
「エクレア食うか?…ムシャムシャ」
「…食わないよ……」
五条はサングラスを放り投げてソファーに横になり両目に腕を置いた。