第14章 蜂蜜
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その後、おれのはまだおさまらなくて、
ごめん、すぐ終わらせるから、とか言って
カウンターに手を突かせて後ろから穂波を突いた。
肩や背中にキスをしながら、
腰をぐっと押さえて。
さっとシャワーを浴びて少しして、今、12時前。
「…うまそ」
『ね、もりもり食べれそうだよね。 …その、んと』
「いっぱい動いたし?」
『…ん、』
穂波がこういう時に見せる、こういう恥じらいがすごく好きだ。
かわいいなってなる。
こんなにナチュラルにエロいのに。
ふとした時に、結構な割合で見せてくる。
サラダが2種類。
ひとつはベビーリーフ、ブロッコリースプラウト、トマト、ゆで卵、オリーブ。
もう一つはアボカド、パプリカ、紫キャベツ、リーフレタス、ツナ、クリームチーズ。
ドレッシングも2種類、アンチョビのとハニーマスタードの。
それからこんがり焼けたローズマリーポテト、オニオンスープ。
ネーブルオレンジ、ブルーベリー。
炭酸水でも飲む?ライム絞って、って穂波が言って。
でも、それでお腹膨れるのもね、って
結局水を入れたピッチャーにカットしたライムをぽんぽんと入れたのを机に置くことにした。
テラスも充実してるし、庭も広い。
けど、なんとなく今は、この明るいダイニングで食べたいだらけ具合で一致した。
「…うま。 おれ思うんだけど」
『うん?』
「サラダがうまいってすごいよね」
『…確かに。 素材を育てる農家さん、生産者さん、すごいってなる』
「……」
それもそうなんだけど。
でもサラダって簡単なようで難しいなっておれは、
自炊をちょこちょこするようになって思った。
水の切り方とか。素材の鮮度とか。
素材自体の水の含み方とか。
冷たさ、とか。
ドレッシングの的確さとか。
…そういうのない?
このドレッシングは美味しいけど、このサラダには違うんじゃないかな。みたいなの。
それすると一気に、残念な感じになるんだよね。
例えば今日のサラダに、
美味しい穂波のごまドレを合わせたとして。
不味くはなり得ないけど、でもなんか違うって思うと思うわけ。