第12章 Hi!
『…んふ、ほんとに案内しちゃいそうになるけど、別に悲しいわけじゃないし、
ずっと泣いてても大丈夫なくらい嬉しい涙なんだ』
「ぉん、知ってる」
『だよね、治くんだもん』
「…ん」
『ありがと、治くん。みんなもみんな同士でハグしあったらいいのに。
みんなそれぞれの、安心感があるんだよ?』
「そーやろな、でも今のはハグとちゃうやろ?」
『…ふふ、そうかも。一方的に抱きついた』
「ぴとってしなだれかかってきてエロかったわ、またしてな」
『…ん、またする♡』
サムのやつ、わざと余裕たっぷりにイチャこいてるやろ。
チューしたら引き離されるから、ギリギリんとこで長い時間やってんねや。
「なぁ、穂波ちゃん」
ええ加減俺のこともみてや、って内心思ってたからやろか、
情けない声が出てもーた。
『うん、侑くん。 会いたかったぁ…!』
「ひゃっ… なにっ!?」
準備もなんもできてないとこに、ぼすって飛び込んで来た。
やらかくってええ匂いしてあったかいの。
「…なんなん ひゃっ って。 しょぼ… …ぶっは、やば、あかん、離れよ」
「おっふぉ… 今の音なに?」
「うっさいわ! 散れ!」
『…っく 笑』
サムと角名に怒号浴びせてる俺の胸元でくすくすと、
身体を小刻みに振るわせて穂波ちゃんが笑っとって。
俺はなんや、穂波ちゃんに自分からはまだ触れんままあばあばしとって。
…高2の春高の初日に再会したときみたいやん。
『…っふ、そんな侑くんがすき …くっ ふはっ』
「いや笑いすぎやろが」
『きゃー、突っ込まれた〜 どつかれる〜』
「なんやねん…調子狂うわ …ってさっきなんてった? 俺のこと好き言うた? もっぺん言って!」
研磨くんへの好きとはちゃうって百も承知でも、
ちゃんと聞きたい思った。
それで、数日ご機嫌でおられる気、した。
実際、今でも思い出すだけでむっちゃアガる。
生々しく脳内再生すんねん、極力、加工せず、あのまんまで。
一人で抜くときとかつい、エロくエフェクトかけてまったりはするけどな。