第55章 永久を願うコン・アモーレ【渋谷事変】
「あなたはいつも、私が欲しい言葉をくれますね」
「狙って言ってるって思ってるなら違いますよ。全部 ちゃんと本心ですから」
「……あなたの存在が、全て私の都合のいい夢じゃないかと……たまに不安になります」
七海の言葉に小さく笑ってしまった。
「だったら、夢から覚めないで……いつまでも あたしの傍にいてください」
「……いいんですか? あなたを手放せなくなっても……」
「『いいんですか』、じゃないですよ。手放さないで、ずっと繋ぎ止めていて」
指を絡め、ギュッと握りしめながら、七海の不安を一つずつ解きほぐしていく。
「大好きです――“建人くん”」
「私はもう……『大好き』なんて言葉じゃ足りません。“愛しています”――“星良”。この世の、誰よりも……」
唇を合わせると、少し掠れた感触が伝わった。
愛してる――この先 何があっても、変わらないと確信している想い。
自分は決して強くはない。
それでも、守りたい人。
命だけじゃない。
己の全てを懸けるだけの、価値ある存在だから……。
「あたしも、愛してる……」
彼の胸に抱かれ、星良は幸せに震えながら、涙を流した。
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