第17章 スルタン企画 絶対君主には成れずとも$ 上巻
寂れた路地裏。
お忍びでも歩かないであろう暗がりの道を進む。
王宮暮らしが嫌いなわけではなかったが、煩わしさを覚えていたのは間違いない。
俺のそんな態度が仇(あだ)になったのだろう。
だこらこそ、大臣の一人に付け入る隙を与えてしまった。
義勇は唇を噛み締める。
悔しさと情けなさが押し寄せてくる。
こんな時はいつも、アイツが居てくれたのに……
アイツは今頃、何をしているだろうか--
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王子は、義勇はどうなってしまったのだろうか?
こと政治については、女である私は前に出ることは許されず……
口惜しい。
愛する人が、今苦しんでおられるというのに…
私はその側に居ることも出来ない--
王宮の一室で窓の外を見つめる那岐。
ぎゅっと拳を握りしめて、せめてと夜空に瞬く星たちに彼の身の安全を祈った。