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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.






「また?」

続きを求めるような物言い。

私は、目も合わせられずにいた。
話の続きなんてもっての外だ。
それなのに

「おい。また、何だよ」

しつこくせっついてくる。

「もー…話したくない…!」

どれだけ振り払っても
上手に捕まえて来るその手を諦め
そのまま邸へ向かおうと足を向けた。

でもこの大きなのが動く筈がない。
進もうと踏み出した足の爪先が
地面を引っ掻くだけだ。

「俺は話したい」

「私は、っ嫌です!」

私の爪先はどんどん埋まっていく。

「時間くれよ」

「……」

いつになく、真剣だ。
ないがしろにはできない雰囲気…

「だって、…また誤魔化される」

仕方なく、言いたくもない事を口にする。

「その気にさせられて、はぐらかされる。
私あの時、必死に抑え込んだけど
あんなのもう嫌なんです」

「だから、その事だよ。
ちゃんと弁解させてくれ」

音柱様は掴んでいる私の腕を揺すって
私を振り向かせようとしているみたい。
でも私はそれどころじゃない。

「私のこと好きだとか言ってみたけど
実際ちゃんと向き合ったらホントは
違ってたんだって…」

「おい、それは違うって」

「違おうが何だろうが
自分にそう言い聞かせたんです!
もう充分ですよ。ほっといて下さいよ」

「悪かった。謝るから聞いてくれ」

「嫌です。もう関わらないで下さい。
私を看病して下さった事は感謝します。
ありがとうございました。
でももういいでしょう?」

もう解放してくれ。
実らない恋に縋るほど暇じゃない。

私はこの手を
どうにかしなければならないのだから。

「あの任務にお前を向かわせたのは俺だ。
ちゃんと責任持って看たい」

「要りません」

当の私が望まない事を
この人がどうしようもないだろう。

なのに、

「一緒にいたい」

また私を惑わせるような言葉を吐いて…。

込み上げるもので視界が揺らいだ。
うまく息ができなくなった。


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