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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第49章 .☆.。.:..期待:*・°☆.





——が、

「そうじゃなくて。
私が作ったのを
たくさん食べてもらうんです」

って、そんな事を言うんだよお前は。

だからよぉ…。
可愛すぎんのはやめてって言ってんのに。

俺のため。
それは俺だけのためなんだよな。
睦がなぁ、
まさか俺のためにそこまでするとは。
ああぁあ、理性!

抑え込め!

「ち、…」

どうにか自分を誤魔化そうと、
そっちに気を取られた俺は
中途半端に言葉が途切れ
睦の首を傾げさせた。

「ち?」

手を止めた睦が
こちらに視線を流す。

今に限っては見ないでもらいたい。

「小せぇのたくさんってのもアリだろ」

何とかうまいこと言葉を紡ぎ出した俺は
睦の目が大きく見開かれていく様を
ひどく眩しく感じていた。

「確かにー…!」

手の中にある不恰好な塊を見下ろした睦は

「いや!だめです!音柱様は大きいのを
豪快に食べるのがいいんです」

勝手な理屈を仕立て上げ
にぎにぎを再開させる。

……睦の中で俺は
そんな印象なのね。

割と女々しかったり
たまにドス黒かったりするけど、
そういうの考えたりしねぇんだろうな。

良いふうに見られるのはありがてぇが。

「音柱様は味噌と醤油どっちですか?」

俺の気も知らないまま
睦は無邪気に笑った。

なんだか、随分と自然体だ。
少し前まではガチガチだったのに…
まるで友人と接しているような。

「櫻井が両方食うなら
俺も両方にする」

「……え?」

「ん?両方な。どうせ作るワケだし」

「あぁ…はい…」

焦点の合わない瞳を
うろうろと泳がせながら
睦はまた手を動かし始めた。

「大丈夫か?無理するなよ」

「はい。…あの、」

戸惑っているかのように目を伏せながら
睦は言い淀んでいる。

「え、と……」

なんだ急に。

俺なんか悪いこと言ったか。
それとも、何か思い出したのか…

「何でも話せよ?
櫻井の助けにならいつでもなるから」


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