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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第48章 .☆.。.:..卒業*・°☆.






「ばぁか、お前のために
時間稼ぎしてやってるだけだろ」

色の帯びた眸が私を捉える。

やっぱり…
そうなるよね。

切なそうな声を聞いて申し訳なく思った。

私のために、我慢してくれているのだ。
あの日、怖いなんて言ったから。

私の暮らして来た環境を顧みたら
優しい先生の事だ、
自分の事は二の次だと言うに決まっている。

でも、私だってオトコというものの生態を
知らないワケじゃない。
先生が、私に触れたがっている事は明白だった。
それをわかっていて我慢させた上に、
あんな事を言ってしまうなんて…


だけど、私…いいかな、なんて
ちょっと思ってしまったんだ。

ついこの間まで
あんなに怖くてどうしようもなかったのに
このまま
先生の好きにされてもいいかななんて
あり得ない事を考えてしまった。

その事を、隠さずに言わなくちゃいけない?
…むしろ、言ってみてもいいのかな…

「先生…?」

「なに」

絶対に何かを堪えている。
そんな声だ。

「無茶なこと言ったのに、
ちゃんと聞いてくれてありがと…
だけどね、私…大丈夫かも…」

「睦よぉ、
それが諸刃の剣だって言ってんだろ?」

「だからなんで…」

「簡単に雰囲気に流されんなよ?
一時の感情に流されて、後悔すんのはお前だぞ。
今は良くてもなぁ、…
後からやっぱりやめときゃよかったって事に
なりかねないだろ」

「なんで一時の感情だと思うの?
私だって自分の事くらいわかってるよ」

「はいはい。わかったから」

「何その軽い感じ」

「俺のこと試そうってか。
睦にそんな事される程
盛ったガキじゃねぇんだよ」

「そうじゃなくて…!」

「俺だけは間違うワケには行かねぇんだよ。
お前が傷つくのなんか
絶対ぇに見たくねぇワケ」

「傷つかないもん。
先生に拒否される方が傷つく」

「お前なぁ…」

呆れたように先生は、
私を見下ろした。
そして私を、自分の膝から下ろすと
パッと立ち上がってキッチンへと向かう。


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