第41章 輪廻 〜if〜 後
「かっかっ可愛いとか、ほんとに思うもの?」
「あら、疑ってる感じ?」
「え…疑うっていうか…
そんな事をそんなに思うかなと思って」
「…思うな。今も思ってるし」
今も⁉︎と、こちらを凝視めた目が語っている。
わかりやす…。
「俺はさ、睦の事が好きなんだぜ?
好きなら何でも可愛く見えるだろ。
どんなんでも可愛いのー。好きだからー」
「すき…」
「なに。睦も、俺のこと好きだろ」
揶揄うつもりはないよ。
ただ単に、
お前も俺が好きだと言ってもらいたい。
俺のことを好きだと、認めてほしい…
「…すき、」
それは独り言。
俺が聴きたいのはそれじゃない。
「睦、俺が好きだって言ってみ?
俺のこと安心させて」
柔らかい頬に鼻先を擦り付け甘えてみる。
こうされると、弱いよな?
ちゃんとわかってる。
俺が睦に敵わないのと同じで、
睦も俺には逆らえない。
こうやって甘えて
俺のわがままにつき合わせたい。
「言ったら、安心するの…?」
「する。態度でもわかるけど。
でも言われたら嬉しいだろ?」
睦は何かを考え込むようにして、
「…先生だいすき」
そう口にしながら
固定していた胸をゆっくり解放し
その腕を俺の背中に回した。
額をぐっと押し付けて来る睦。
そんなふうに全身で告白されて
もうすっげぇ満足…
素直素直。
なんて可愛いのー睦ちゃんは。
…なーんつって。
そんな言い方したら
揶揄われたと勘違いされるから言わね。
「ん。俺も大好きだ」
睦に倣って、
優しーく抱き寄せてみる。
それなら許されるらしく
文句も言わずに大人しくそこに収まった。
痛いって泣かれたら堪らねぇ。
せっかくいい感じなのに。
「…私、言いたいこと言ったら
いけないと思ってた。
でも、先生は違うんだね。言えって言うの」
「そりゃお前、言いたい事は言うべきだ。
俺に対しては絶対ぇだな。
他の誰に言えなくても、
俺にだけは言わなくちゃならねぇよ」
「…そこまで?」