第41章 輪廻 〜if〜 後
つい漏らした胸の内。
ぼんやりとしすぎて
余計なコトを言いすぎた気がする…
誰相手に言っちまったのかを思い出し
また揶揄いのネタにされると身構えた。
だが、
『明日休めよ』
聞こえて来たのは耳を疑うような
優しい声だった…
…えぇと、
「どちらさんでしたっけ…?」
『てめェ……』
あ、
「ごめんネ。だってあんまり優しい声だったから
誰だったかと思って…」
『今からでもそっち行って
耳の穴かっぽじってやろうかァ?
よーく聞こえるようによォ』
怒りに震える声で
半分本気になって不死川が唸る。
「怖ぇ怖ぇ。だって
お前がそんなコト言うとは思わねぇからさ」
『…金曜だし、ちょうどいいんじゃねぇの。
非日常を味わわせてやんのも。
この時期なら宿も取れるだろ』
…宿?
「泊まりで行けってのかよ」
『明日からなら3連休になる。
1泊でも2泊でもできるじゃねえか』
およそ教師の発言とは思えねぇ。
金曜の学校をサボりサボらせ、
泊まりがけの旅行を推してくるとは。
しかも相手は生徒だぞ。
「さすがにマズイわ」
『そうかァ。可哀想になァ。
過去のキズ抉られて更に母親は逮捕。
恋人は慰めてもくれずに
1人淋しく傷心すんのかよォ』
「なになに、なんなのお前。
そんなコト推奨するような人間じゃねぇだろ。
睦のクラス、明日数学あるぞ?
ズル休みなんかしたら家まで押しかけて
引っ張り出すような男だろお前は」
『てめェ俺をなんだと思ってやがる』
「鬼教師」
『…やっぱそっち行くかァ。
ハナシつけようぜ?』
「おにはーそとー」
来るな、と伝えると
『黙れエロ教師』
なんともひどい返事が…。
「どこがぁ⁉︎俺、
こんな我慢したの初めてよ⁉︎」
『知るか!』
「褒めてくれてもいいと思うんだけどー?」
『褒めてほしいかよォ?俺に?』
「……いらね。気色わる」