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【鬼滅の刃】予定調和【宇髄天元】

第41章 輪廻 〜if〜 後





それはもう、いつもの声で
少しだけ安心した。

私の知っている先生に
戻ったみたいだったから…。

「イヤなんじゃない。
いきなりで、よくわからない…」

涙目になっているのが自分でもわかった。
みっともないと思うけれど
先生がいつも通りでいてくれることが
私はものすごく嬉しいんだ。

「お前がイヤじゃねぇんなら…
全力で奪いに行ってもいいのかな」

とんでもない台詞を吐きながら
先生はあろうことか私を抱きしめてくる。

うわぁあ…!

「だめだよ!私生徒だよ!」

おかげで、溢れかけた涙も引っ込んだ。

「そうだけど…でも生徒以上だろ?
うちに転がり込みやがって…」

「う…」

それを言われると…。

「俺は最初、だめだって言ったぞ?
なのにお前がここがいいって言うから…」

「何それ、私のせいなの⁉︎」

私は先生の胸に腕を立てようと
必死で力を込めた。

「先生!強いんだけど!」

「そんなウソ通用しねぇ。
ほら、隙間あるじゃねぇか。
離してなんかやんねぇよー」

まるでいじめっこみたいな物言いだ。

「いいよ。なら出てく!」

これならどうだと渾身の一撃。
出てくって私が言えば
先生の動揺を誘えるはすだ。

「はいはい。
その気になりゃここから出さねぇから」

なのにちっとも動揺なんかしない。
それどころか軽くあしらわれた!
しかもなにげに恐ろしいことを…!

「監禁する気⁉︎」

「ここってのは部屋じゃねぇの。
俺の腕ん中ってことなのー」

「うっそ変態…」

「上等」

私を抱きしめていた片腕をスルリと解いて
くすくす笑った先生は

「お前がいつまでも選ばねぇから…
可愛すぎるバラをプレゼントしてやるよ」

真っ赤なバラの柄の角砂糖を
ゆっくりと紅茶の上に落とした。
すると白い砂糖の部分がミルクティー色に染まり
ホロホロとカップの底に沈んで行く。

ミルクティーの表面には、
アイシングの赤いバラだけが浮いて
カップの中を彩った。

「あ…!すごーい!
先生、紅茶にバラが咲いてる…!」

先生の胸元をくしゃっと掴み
ティーカップを覗き込んだ私を満足げに見て

「一輪じゃ淋しいから、もういっこ…」


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