第72章 乞い願う、光を求めて
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気付けば、山裾の納屋に放置されていた。
着崩れた着物も、体の痛みも、内股に張り付く不快感も。
全てが現実だったのだと気付かされて。
白藤は暫く動けなかった。
ぼろぼろとこぼれ落ちていく涙を手で拭いながら、何とか体を動かすと、外から物音がした。
さっきの修験者が戻って来たのだろうかと、恐怖から白藤の身体は自身の意志とは関係なく、ガタガタと震えた。
怖い、助けて、誰か……
少しして物音が止んだので、白藤は入口に近づいて、恐る恐る外を確認した。
良かった、誰も居ない……
白藤は意を決して納屋から出た。
一刻も早くここから離れなければ……