第70章 咲くは朱なれど散るは白
「冨岡ァ、不本意だろォが加勢するぜェ!!ソイツとはさっき殺りあって、大体の動きは分かってッからなァ!!」
ギャリィーーン!!
金属音と共に火花を散らしながら、不死川と黒死牟の刀が鍔迫り合いをする。
確かに巌勝は接近戦が得意ではなかったが、今の彼は傀儡(かいらい)だ。
近付き過ぎるのは危険ではないのだろうか。
「不死川さん!!」
キィン。
動こうとした白藤は急な冷気に足を止めた。
心の臓まで凍えそうな、凍てついた空気に包まれて。
その場に崩れ落ちそうになったのを支えてくれたのは無惨であった。
「舞山、様……」
「今まで、すまなかった……」
「……っ」
その声音は、間違えようが無い。
あの頃の彼そのものだ……