第84章 新たな拠点、新撰組
「君達の連携は見事だったそうです。特に、互いに助け合う様は為人を知るには十分だったと。」
はて、とレンは僅かに首を傾げる。
戦闘において連携は必然であり、互いの欠点をカバーするには必要不可欠、と彼女は考える。
効率を優先した結果であり、為人を判断する材料としては些か乏しいのではないだろうか。
「…お前を中心によく纏ってたんだよ。何よりお前が一番全体が見えてて勝機を作るのが上手かった。そして、あいつらもお前の意図を汲んでて、その勝機を逃さなかった。互いが互いをよく理解している、いい班だと思ったんだよ。」
土方は渋い顔でぶっきらぼうに褒める。
「まぁ、そういうことです。我々はあなた方を引き入れることで、暗雲の漂う今に切り込みを入れたいのですよ。」
山南は穏やかな笑顔と共にそう纏めた。
レンは、こそばゆい褒め言葉にどう反応を返したら良いかと迷う。
「あー…、そうですか…。…それで、フードの男が大元だと考える理由は?」
レンは他に水を向けてみる。
これも知りたいことではあったから。
「あぁ、そうでしたね。フードの男が大元と考えているのは、新見がフードの男を訪ねる時は、決まって我々にとって不利となるような動きがあるからです。」
「…新見は伊藤を隠れ蓑にしている。表に出る事は滅多にないが、新見を張っていると決まってそいつと会っているんだ。そいつを追おうとした事が何度かあったんだけどな、いつも煙に巻かれちまう。聞いて回ってもどこのどいつかも分からず仕舞いで、まるで幽霊を追いかけてるような気になってきやがる。」
―案外、そいつも時間遡行軍みたいな見た目だったりして…。
レンは密かに思うも、口には出さなかった。