第100章 お前、龍のこと好き過ぎだろ
「4番が王様に、愛してるって言う」
その場が、シーンと静まり返る。三月ですら、大和から目を逸らしていた。
そんな中、最初に口を開いたのは楽。意気揚々な大和の肩に手を置いて、悲痛な面持ちで告げる。
「二階堂お前…自分がさっき、全くゲームに参加出来なかったから寂しかったのか。偶然とは言え、俺は2回も言われる側に当たっちまったからな。
1回しか言われてねぇけど。結局、1回しか言われてねぇけど」
「お前さんも、意外と根に持ってんのね」2回も言ってる
私は、ジト目を向けて来る楽から顔を背けた。
「いやー、さっきの愛してるゲームの不甲斐なさったら無かったからな。ここは俺が手本を見せてやろうと思ってさ」
「えらい自信じゃねえか。言う側も言われる側も、お前なら余裕だって言いたいんだな?」
「余裕でしょ。こちとら役者業にも本腰入れて、演技派って言われてんの。愛してるとか、そんくらいで顔色変えてちゃ役者は務まらな」
『愛してる』
全員が、ぎょっと私の方へ顔を向ける。そこでさらに、追加攻撃。
『大和。愛してる』
無表情だった大和が、見る見る内に表情を崩し顔色を変える。そしてついには、顔を両手で覆って、全員から見えなくなるように後ろを向いてしまった。
「あははっ、かおまっかで、かわいいね〜」
「壮五、やめてやってくれ…!流石に可哀想だろ?」
「自分でハードル上げておいて、ここまで見事に撃沈?ふふ、演技派が聞いて呆れちゃうね」
「っ、うっせぇな!お前は鬼か九条!気持ち作る前に不意打ち食らっちまったんだから仕方ねえだろ!」
私は心の中で、勝った!と、謎の満足感を得ていた。