第52章 未来の約束
『これっきりですからね。』
そう言って不死川を横目で見ると、しゅんと凹んでいる様子が見えて、杏は笑い声が溢れる。
『あははっ、貴方のそんな顔初めて見ましたよ。』
不「どんな顔だよ。」
『子どもみたいに反省してる顔ですよ??ふふっ、いい子いい子。』
杏は背伸びをして不死川の頭を撫でる。
至極楽しそうな杏を見て、不死川はお許しを感じたのか背伸びをする杏を抱き上げる。
『わっ、』
不「子ども扱いすんな。」
『あら、拗ねてるんですか??』
突然抱き上げられて驚いていた杏だったが、見下ろした不死川の顔を見てさらに頭を撫でる。
『撫でやすくなりました。』
不「こいつ……。」
ピキッ、と額に青筋を浮かべた不死川は、ニヤッと笑う。
そして、突然抱き上げていたその力を抜いた。
『ぇ、きゃっ!?』
突然の浮遊感に杏は思わず不死川の首に抱きつく。
『ちょっと……っ!!』
ムッ、として不死川の方を見ると、あまりの顔の近さに目を見開く。
驚いて首に回した手を外して降りようとするも、不死川に腰を抱かれており、降りることができない。
距離を取るために肩に手を当てていたが、不死川が空いている方の手で杏の後頭部を押して顔を近づけさせる。
『ね、ねぇ、離して。』
不「やだね。」