第51章 鬼のいない世界
そのどれも塩分は控えめにして、出汁を少し濃く取る方法や梅干しや檸檬の酸味での刺激を与える方法、甘みを得るために敢えて苦味も取るようにする方法など、工夫が凝らされたものだった。
散歩も誘われるまま歩きに行っていたが、甘露寺がいつも折り返し地点で色々な甘味屋さんを選んでくれてそこで休憩してからまた歩くというのを繰り返した。
甘味屋さんに行く際にはアオイからの助言もあり、お抹茶を頼むようにすることで甘さを感じられるようになった。
あるとき、甘露寺と伊黒、不死川と4人で甘味屋さんにいるところを善逸に目撃され、大騒ぎされたりもした。
あんな怖い不死川や伊黒が何故杏や甘露寺と仲良くしてるのか!あれじゃあ、だぶるでぇとじゃないか!と叫んでいたようだったが、不死川に天誅を喰らわされていた。
顔を真っ赤にさせていた甘露寺に杏がだぶるでぇとってなんですか??と問うと、甘露寺はさらに真っ赤になりながら、同じく意味をわかっていない伊黒には聞こえないようにこっそりとその意味を教えてくれた。
その結果、杏の頬もみるみるうちに赤く染まり、その姿を見た不死川により善逸の頭に手刀を落とされた。
そんな日々を過ごして一月が経つころにはまだ17と年若ということもあり、回復も早く、もとの健康的な身体に戻っていた。