第65章 *勃発エマージェンシー*
全員がレイラの安否を心配しつつも、各々マジカルペンを構えヴィルへと対峙する
するとヴィルの足元から、オーバーブロットの化身が姿を表した。それは毒々しい林檎が入ったバスケットを片手に抱え、つぎはぎだらけのローブを被った老婆のような化身だった
ルーク『ああ..ヴィル。どうか君の美を踏みにじる悲しい行為はもうやめておくれ!』
エペル『んだね!こったの、なんもおめらしぐねぇ!』
ヴィル『みんないなくなれば..世界で1番美しいのはこのアタシよ!』
寮生二人の制止の言葉も気にもとめず、ヴィルは狂ったように笑いながら手を振りかざした
それに合わせて、老婆の化身はバスケットから林檎を1つ取り出して高く振りかざす
エース『うわっ!なにあの林檎、めっちゃデカいし毒々しすぎでしょ!!』
エペル『毒林檎...あれに当たったらただじゃすまない、かな!』
ヴィル『さあ、お食べ...』
そう言って手を振り下ろすと、老婆の化身は林檎をエースたちへと投げ込んだ
カリム『みんな避けろ!!』
カリムの言葉に全員が飛び退くと同時に、林檎が地面へと落下しその場で勢いよく爆散した
ブシャアアア!!!ジュワァァァ!!!
物凄い勢いで泡立つ音をあげ、林檎の落ちた地面はどろどろに溶けていた
その光景に全員が冷や汗をかき息を飲んだ
デュース『あ、あんなの食らったら、ひとたまりもないぞ!』
ルーク『先程の廊下で見た毒霧よりも溶解度が高い。みんな、十分に気をつけるんだ!あの林檎の着地地点から毒の液はかなり広がる』
ジャミル『くそ..迂闊に近づけない』
ヴィル『まだまだこんなものじゃない。ほぅら、アタシの毒林檎は1つじゃないわよ』
老婆の化身はバスケットからまた毒林檎を取り出すと、今度は2つ、3つ、4つと増えていき、手の上でフワフワと浮かんでいた
エース『何個出てくんのあれ!?つか、バスケットの中、全然林檎減ってないじゃん!てことは..』
ヴィル『あっははは!アタシの魔力が尽きるまで、林檎は増え続けるわ。さあ、あんたたちにこれが全てかわせるかしら?』
ヴィルはニヤリと笑いながら、毒林檎を次々と降らせていく