第105章 *足跡ビーチ(エースの夢)*
ね?とセベクの手を両手で握りながら見上げると、その困ったような笑みに喉の奥がぐぅと唸る。いつもならここでまた反論するのだが、目の前で笑う顔が、また悲しみに歪む姿はどうしても見たくなかった
セベク『....仕方がないな。今はこのくらいにしておいてやる。貴様のことはこれからの行動で見極めさせてもらう。どうせ結果は変わらんだろうがな』
エース『はぁ〜??だからさ、お前ほんと何様のつもりなわけ?ちょっとは直そうとか思わねーのかよ』
『エースも、もうやめて。ずっとモヤモヤしてたり怒ってたりすると疲れちゃうよ。だから今は落ち着こ?』
エース『....』
『それにね、セベクは優しい人だよ。ツノ太郎のこともリィさんのこともシルバーさんのこともすごく大事にしてるの。お料理とか戦いに大事なこと、色んなこと知ってるから今まで何回も助けてくれた。
最初は声がおっきくて、厳しいことも言われて泣いちゃったこともあったけど、ちゃんとお話しをして一緒にいたら、少しずつだけどセベクが分かってきた。そしたら段々怖くなくなったよ』
エース『ふーん..』
セベク『や、やめろ。そんな大した事でもないだろう。いちいち大げさに言いおって..』
『んふふ。それに、私が近くにいるときは声を小さくしてくれるようになった。今のケンカだってすぐやめてくれたよね』
セベク『そ、それは..』
『私のこと考えてくれてすごく嬉しい。ありがと、セベク。やっぱり優しい人だね』
セベク『〜〜っ//そ、その顔をするのはやめろ!胸が、こそばゆくなる..』
『ぇ、私変な顔してた?あっ..手、離さないで。もうちょっとギュッてしてたい』
花が咲いた愛らしい笑みに胸の奥が擽られ思わず手を解くと、すぐさま掴み直され触れたところから熱が込み上げ、頬へと伝染しどんどん赤みを増していく
セベクはもう無理に解くことはせず、小さな手に包まれた己の手を見つめながら、再び喉の奥を唸らせるだけだった
セベク『ぅぅ..//ぐ、ぅぅぅ〜〜//!!』
『(お顔真っ赤...可愛い)』