第87章 *懐刀インパクト*
『..お昼寝する?』
リリア『ああ。少し経ったら起こせ』
『ん、分かった』
おやすみ、と長い髪を労るように優しく撫でる。その感触に心地よさを感じながら、リリアはそっと目を閉じた
『(少しってどのくらいだろ?時計ないから分かんない)』
リリア『(..いい匂いだな..)』
結局、リリアを探しに来た近衛兵たちに見つかるまで、その時間はずっと続いた
だが近衛兵たちが来る前からそれを見ていた鋭い燐光は、憎悪と畏れの鋭い眼差しで奥歯をギリッと食いしばった
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暫しの休息を経て進軍を再開する一団
道中、行方不明になった調査団の団長である妖精と再会し、他の団員が使っていた魔石器と傷を癒す魔法薬を受け取ると、互いの無事を願いながらその場を後にした
更に歩くこと数時間、普段険しい山道を歩かないユウたちは勿論のこと、自国の山とはいえ舗装もまだ整っていない足場の悪い道のりに、段々と覇気がなくなってきていた
ユウ『はぁ、はぁ、そこそこキツい..』
『ふぅ..ユウ、頑張れ』
シルバー『ユウ、大丈夫か?だいぶ疲れた顔をしている』
グリム『ふなぁ、オレ様もヘトヘトなんだぞ..』
セベク『ふん、鍛え方が足りん!』
シルバー『だが、他の者にも疲れが見える。ヴァンルージュ殿に休息を進言しよう』
頬に伝う汗をグッと手の甲で拭うと、最前線のリリアの元へと歩くスピードを速めようとしたその時、
ヒュゥゥゥ..
シルバー『っ、 危ないっ!』
グリム『ふなっ!』
セベク『レイラ、ユウ、こっちだ!』
『ひゃっ!!』
ユウ『ぐえっ!』
ドォォォン!!
進行方向からの突然の投擲攻撃に、シルバーとセベクはそれぞれの手を取って回避した
投擲物が地にぶつかり砂埃を巻き上げる。その砂埃を縫って現れたのは、いつも以上に人数が増えた鉄の者たちだった