第81章 *閑話カームデイ10 〜ポムフィオーレメイン〜*
『[何の用かな?えーっと..誰だっけ?
ああそうだ、思い出したよ。裏切り者のルーク・ハントくん]』
ルーク『君は一体..まさか、レイラくんが話していた"ノア"くん、かな?』
『[そうだよ。よく分かったね]』
ルーク『我々の知るレイラくんは、そんな淀んだ瞳をしていないし、他者を煽るような口調で話すことはない。
とにかく、今すぐその手に持つ危険なものを捨てるんだ。それは嘆きの島のタルタロスに落ちていた、ブロットの塊だろう』
『[随分前から見ていたんだねぇ..全然気づかなかったよ。でも、嫌だよ。これはボクの大事な力であり、計画に必要なことだからね]』
そっちこそ離しなよ、と腕に力を込めるとそれ以上の力で掴まれる
『[痛いよ。ボクに痛みを与えるのはこの子に痛みを与える事と同じだけど、それでいいのかい?]』
ルーク『!!ぐっ..!』
その言葉に動揺した一瞬の隙をつかれ、ノアの体当たりをもろに食らい後ろへよろめく。その時、衝撃で胸のマジカルペンが弾き飛び、カツンと下に落ちて転がっていってしまった
『[邪魔はさせないよ]』
ペンを振るいルークの足元から闇の手を召喚すると、ルークの体を拘束し膝をつかせて床と縫い付けた
立ち上がろうと抵抗するが、床に縫い付いた闇の手はびくともせず、魔法を使おうにもペンは数メートル先に転がっていたため、彼には抜け出す手段がなくなってしまった
ルーク『っ..』
『[丁度いい、今からボクは食事にする。キミはそこで大人しく見てなよ。そして自分がしたことの重さを知ればいい]』
ルーク『重さ..?』
『[ボクがこんなにも長くこの子の意識を奪えてるのは、この子の心が酷く弱っているからさ。そして、最近で最も弱くなった瞬間は、あのVDCとやらが終わった直後。ここまで言えば流石に分かるだろう?]』
ルーク『!!..そうか、私に裏切られたショックが君をここまで好き勝手にさせたのか。私は..』
『[寧ろボクは感謝してるけどね。そのおかげでこうやって自由に動ける時間が増えて、タルタロスからこのブロットの塊を持ち帰ることが出来たんだからね]』
あの日の出来事がここまで影響するとは思わず、どうしようもない暗然とした気持ちに襲われ、ガクッと項垂れる