第24章 まだ見ぬ未来へ
何故か落ち込むナルトくんを宥めながら、私は彼を部屋へと迎え入れた
(彼女が欲しい、か…
ナルトくん…実はスゴイモテてているのに…
まさか本人、全く気付いてないのかな?)
"里の英雄"であるナルト君人気は今、飛ぶ鳥を落とす勢いだ
圧倒的美形のサスケ君に勝るとも劣らぬ人気振りで、キャーキャーと里の女子達を賑わせている
それが偶然にもサスケ君と2人ともなれば、遠巻きからのファンは2倍にも3倍にも膨れ上がり───私でさえ、端から見ているだけで"かなりモテている"と分かるのに…
(…これはもう…かなりの鈍さ、なのでは…?)
いや最早ちょっと心配にもなるレベルだ
「仕方がない
こいつはまだ、恋に恋しちゃってるお年頃なのよ」
ボソリと傍で師匠然とした夫が呟いている
ちょっと前まで、まともに嫉妬すらしたことのなかった彼が得意気に言う事ではない…との考えが一瞬頭を過(よ)ぎるが…妻たる者…そこは敢えて呑み込んでみる
(…なる程…これはカカシさんと同類、ということなのかも…)
元々ナルト君は容姿も整っている上に、誰からも好かれる前向きな性格をしている
本人がその気になりさえすれば、きっと彼女などすぐに出来るだろうに…
「さ、花姉ちゃん!
どんどん俺の事こき使ってやってくれってばよ!
ん?────これ姉ちゃんの手料理か?」
言いつつ、広げたお弁当に伸ばしたナルト君の手が、カカシさんによってパシッと跳ね除けられる
「こら!ダ〜メ!これは"俺の"愛妻弁当なんだから、いくらお前にでも、あげないよ」
ま、またそんな事を
「うっわ、大人気ねぇ!心狭っ!ケチ」と抗議の声を上げるナルトくんとのやり取りには、最早溜息が漏れ、呆れ果ててしまう
たが、そうなる事は想定内で
私は当然お礼の意味も込め、彼の分は別に用意して来ていた
お昼を食べて来ていたら夕飯に、とでも思っていたが…
『お腹減らして来てくれたんだね、良かった
はい、こっちがナルトくんの分だよ!あ、ちょっと待ってね、今お茶いれるからね』