刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第49章 刀剣男士の苦悩と決断
残された大倶利伽羅は刀を部屋の隅に立て掛けた後、審神者の横に潜り込む。そして彼女を抱き寄せると彼女が少し身動ぎした。
「……ん…」
余程深く眠っているのか目は覚さない。が、無意識に大倶利伽羅にモゾモゾと擦り寄り、その胸に顔を埋めた。そんな彼女に大倶利伽羅は愛おしそうに目を細め、おでこに口付けを落とし、目を瞑る。
…
…
夜明け前の静けさがまだ部屋に残っていた。カーテン越しの光は淡く、朝と呼ぶには少し早い。
――重い
ベッドの中のぬくもりに違和感を覚え、私はゆっくりと目を開けた。すぐ隣に見えたのは毛先が赤みがかった髪。そして、見慣れた横顔と、龍の彫られた腕が私の身体に巻き付いている。
「……っ!?」
声にならない声が喉で止まり、反射的に身を起こしかけた、その瞬間。
「…解決した」
低い声が、すぐそばで響いた。
「…え?」
まだ寝起きの頭が追いつかない。
大倶利伽羅さんは私を抱き寄せたまま、こちらを見ずに続ける。
「怨霊は斬った。あんたにも、あの女にも…もう害はない」
「お…怨霊…?」
「ああ。…あんたには知らせてなかった」
「え?」
「…説明が要るな」
短く息を吐いてから彼は言った。