第22章 ☆憲吾ルート☆ Happy END前編
「オレだって、もし響さんが出版社とかにスキャンダルネタ送るって言うなら
オレも止めるよ……こんなことしたって、
ゆりちゃんが本当に響さんを好きになることはないってね……」
表情を今までにないくらい歪める樹、
やはり最悪の事態は考えていたほうがよさそうだ……。
「っ……こうなった以上、何も戻すことはできない……
覚悟を決めるしかないか、最悪の事態を考えて……。」
「っ北斗さん……ぶっちゃけアイツはやりかねないよ……
アイツにとって必要なのはDolceのゆりちゃんじゃなくて、
_ただの藤ヶ谷ゆり……。
あくまでDolceの藤ヶ谷ゆりは "みんなのゆりちゃん" 、
アイツが欲しいのは藤ヶ谷ゆりという "ただ一人の女の子" だけ……。」
「なるほど……そう解釈すれば芸能人のゆりちゃんは排除する必要がある。
影響力のある芸能人を消すなら
スキャンダルがもっとも効果的というわけか……」
「っでもオレはそんなの絶対嫌だ!!
だってアイドルじゃないゆりちゃんはゆりちゃんじゃない!
……Dolceのゆりちゃんもゆりちゃん自身だ。
それを消すなんて、オレは絶対に嫌だ……許せないよ……」
「っ……あぁ、ゆりがゆりでなくなってしまう……そんなの、
誰ひとり喜ばない。
ゆり自身だって、そんな仕打ちは耐えられない……。
誰より苦しんで悲しむ……そんなゆりは、
もう見たくない、沢山だ。
これ以上ゆりを苦しめることなんて……」
憲吾は両拳を握りしめながら口に出した。
もしそんなことが起きればファンだけでなく周りの人全員が悲しむ……
そして何より一番苦しめる事になるのはゆりだからだ……。
憲吾はなんとしてもそれは阻止したいと心の底から思った……。