第21章 ☆Bad END☆ エピローグ ー主人公編ー
景色を見ていたゆりは響のほうに顔を向けた。
「あとどれくらいで着くんですか?」
「あと15分ってところだな……正面に見える山の上にある。」
正面に見える山、あそこもゆりがよく知る場所であり
そこにあるレストランはひとつだけだ。
ゆりはすぐ目的地が分かったが知らないフリで笑顔を見せた。
「へぇ……なんか東京の街並みを見渡せそうな場所ですね!」
(あそこはパパ達の思い出の場所で私にとっても大切な場所……
響さん、それも知ってて?……でも、そこまでわからないはずなのに
なんであのレストランを選んだんだろ……)
「あぁ、そうだな……」
「楽しみ〜♪」
「……。」
車を10分ほど走らせるとまもなくレストランに着くところまで来た。
「もう少しで着く、予約はしてあるからすぐ入れるはずだ。」
「はいっ、楽しみです!」
「……お前、ここら辺の地域に見覚えはねぇのか?」
「え……?
私、ここら辺に来た事あるんですか……?
前の私のこと調べても
特に何も出てこなかったからよく分からないです……
なんで急にそんなこと聞くんですか?」
「……別に、ちょっと聞いてみただけだ。」
「……。」
(やっぱり響さん、薄々気づいているんだね……)
響は薄々勘づいているんだと思いつつもゆりは
知らないふりを続けるのだった。
そして間もなくしてレストラン "IRODORI" に着いた。
今まで通り平然を装うゆりだったが
席に案内されている途中、思いがけない人物達と会うことになった。
「……。」
(そういえば2階席は個室風になっててちょっとお高いんだっけ?
あとはお得意さんあたりとか……
普通だと1階席に案内されることが多いんだけどなぁ……)
スタッフの案内の元、2階にやってきた2人だったが
これから帰るであろう2人組の男性と少女が2人の前から歩いてきた。
前を歩くスタッフが軽く会釈をした時、そこには……
「ありがとうございました。またお越しくださいませ。」
「どうも、また機会があれば来ます。」
「……。」
(パパ……)