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パンひとつ分の愛を【ONE PIECE】

第7章 トラ男とパン女の攻防戦




イケメンはなにをしてもイケメンだ。
笑顔はもちろん、困り顔でも、仏頂面でも、怒っていてでもイケメンだ。

ゆえに、赤面していてもイケメンだった。

ムギは別に、ローの顔面を好きになったわけではない。
そりゃ、顔が良いに越したことはないけれど、ローの良いところは顔面以外にもたくさんある。

が、そんなムギでさえ、耳を赤くして動揺するローには、「あ、ごちそうさまです」という感想を抱いた。

なんだこれは、サービスショットか?

「え…っと……、どう、なされました?」

落ち着いて考えてみよう。
今の流れからして、ローが赤面する要素はあっただろうか。

一線を越えた行為が嫌かと聞かれたのはムギだ。
それに答え、恥ずかしい回答をしたのもムギ。

だとすれば、ここで羞恥に悶えるのはムギの役目で、ローが恥ずかしがる要素は微塵もなかったはず。

「なんか、耳まで真っ赤ですけど……。」

本気でわからなかったから理由を聞いたのに、対するローは忌々しげに顔を顰めて唸る。

「……ッ、この……、お前……察しろよ……!」

「そ、そんなこと言われても……。」

察せていたら、わざわざ理由を尋ねるような仕打ちはしない。
それともあれか、気がつかないフリでもしたらよかったのか。

これ以上追求するのは可哀想な気がしたから、ムギの足りない頭で一生懸命考えてみる。

「えーっと、あれですかね。わたしがローのテクニックを褒め称えたから照れ…――いったァ!!」

ムギなりの回答を披露した途中で、バチッと指で額を弾かれた。
長い指から繰り出されるデコピンの威力は凄まじく、大げさに悲鳴を上げる。

「てめ……、わざと言ってんのか……?」

「なにがですか……ッ、痛いんですけど!」

「……チッ、もういい。」

全然よくない。
赤面の理由は教えてもらえてないし、額も痛い。

これではデコピンのされ損なので、きっちり教えてもらおうじゃないか。



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