第9章 嘘と喧嘩と団結力 ★
>>side:Kazunari
こうなることなんて、
想像できたはずなのに…
俺は…4人のことになると
周りが見えなくなるのかもしれない。
自分のことより、周りを見て
行動してるつもりだったのに…
今日はレギュラーの収録。
この局は最近あまり来たくない…
あの人が…来るかもしれないから…。
この前、泣き顔で帰って…
潤にも、翔ちゃん、まさきにも
怪しまれてたけど、みんな
なにも聞いてこなかった。
潤も…あの日もあれからも優しい。
でも、気を遣わせてる…
探られてるのは、分かる。
「にの」
和「…!……いつもいません?」
「たまたまだよ。番宣多くてさ」
和「そんなに出てます…?」
「ひどいな、出てるよ?」
和「…そっか。」
「…ちょっとこっち来て?時間ある?」
和「……はぃ…」
楽屋に戻ろうと歩いてたら
あの人がいた。今日も、いた。
倉庫へ繋がるあまり人が来ない
廊下の突き当たりまで連れてこられた。
「にの…」
和「っ、…ちょ、っと…ここは、まずいです…」
「誰もいないよ」
和「でも…っ、おねがいだから…外ではやめてくださ…」
「…じゃあ、キスして?」
和「ぇ…?ここで…?」
「そう。……最近さ…疲れちゃって、…にのを抱きしめてたら…癒されるんだよね…ふぅ…」
和「………」
いきなりぎゅうっと抱きしめられて
身動きが取れなくなる…。
嫌がったらキスしろだって…
さすがにできるわけないだろ…。
どうにか許してもらおうと、
俺は彼の背中に腕を回して
ぎゅっと抱きつき返して背中を撫でた。
「…ありがとう。ごめんね?」
和「…んーん…」
「今日は嵐の仕事?」
和「はい、…」
離してくれた彼は、ふわっと笑ってた。
首を振ると、頭を撫でられて…
ほっとしてたら、顎に手を添えられた。
彼の顔が近づいてきて…
あー、だめだ…と思ってたその時…
翔「かず…!」
雅「かず…何やってんの?」
あ、…終わった。
そう思った。
本当に、人生が終わった気がした。
死にたいと、思った。
この一瞬で、こんなこと考えてた…。
翔「…何やってるんですか?こんなところで」
「いや…ちょっと、話してただけだよ。ね?」
和「……ん、…」
「じゃあ、またね。連絡するね」
和「………」
固まった俺を置いて、
彼は逃げるように立ち去った。
