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【リヴァイ】比翼の鳥 初恋夢物語【進撃の巨人】

第25章 王都の舞踏会


リヴァイがそう思っているところへ聞こえてきたオルオの質問。

「……お前、兵長のこと好きなのか?」

息が止まる。

ずっと遠くで聞こえていた鳥の声も、どこかへ消し飛んだ。

ドクンドクンと早鐘のように打つおのれの鼓動が、森中に響いている。

リヴァイは自身の頭のてっぺんから足の爪先までの全神経が、鼓膜になった気がした。

沈黙がつづく。

きっと数秒なのに、途轍もなく長く感じた。

「……その答えは…、私を捕まえたら教える! 行くわよ!」

答えることなくマヤは行ってしまった。慌ててオルオが追う気配がする。

オルオにマヤを捕まえられる訳がねぇ。

答えは、失われた。

「……今ここで答えろよ…。わかんねぇだろ…」

思いがけず漏らしてしまった心の声。

マヤの答えを知りたがっていた自分に驚く。

知ってしまったら、どうするのだろう。

肯定だったらどうするのか。否定だったらどうするのか。

わからないことだらけだ。

頭を抱えこんでしまったリヴァイは今、マヤの答えを知らなくてむしろ良かったのではないかと思った。

……答えはいつか、俺の目の前で引き出してやる。

そう決意して空を見上げると、あれほど輝いていた明け星はもう見えなくなっていた。





ボーーーッ! ボーーーッ!

連絡船の汽笛が鳴り響くと、乗船客にはそれとわからない速度で出港した。

船着場に見送りにきた人が手を振っている。朝一番の便だからか、まばらだ。

「うぉー! ペトラ、見ろよ。俺らに手を振ってる!」

はしゃいでオルオは、大きく手を振り返した。

「おーい! おーい! 行ってくるぜー!」

「馬鹿! うちらに振ってるんじゃないって! 恥ずかしいからやめてよ!」

舞踏会開催当日。

予定どおりに始発の連絡船に乗りこんだのは、エルヴィン団長、リヴァイ兵長、ペトラ、オルオ、マヤの五人。

エルヴィンとリヴァイは乗り慣れているため、乗船後は早々にグロブナー伯爵が今日のために手配した一等船室に入った。

今日が人生初の船旅であるペトラ、オルオ、マヤの三人は何もかもがめずらしくて、甲板に釘づけだ。


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