第4章 ドキドキ!?宿泊研修。えっ!3年生だから参加しませんよ?
和泉守の着物の袖からピョン!と出てきたのは、何とも愛らしい双子の子供だ。
「こんにちは、審神者様、遠くより。ようこそおいでくださいました。」
一人は、背中まで伸びた髪を項で括る水干姿の子供。少し緊張しているのか挨拶が少しぎこちないものの、しっかり者という印象。
「こんにちは!笹風のおねぇちゃま!お久しぶりです」
もう一人は肩口まで伸びた髪に大きなリボンをつけ、梅模様のあしらわれた白地被布に真朱色の縮緬の着物を着た子供。こちらは、少しだけ社交的なのか少し青みがかったくりっ、とした目が此方を興味深そうに見つめていた。
どちらとも、同じタイミングで手を膝に置きちょこん、とお辞儀をする。仕草も息ぴったり感共に愛らしい。
「はい、お久しぶりです。玉鬘様に挿頭様・・・ご健勝なお姿大変良うございます。」
この二人は此の本丸の審神者の子供達で双子の男の子と女の子だ。
「ねぇねぇ!今日は、遊ぶ時間ある?リッちゃんは?」
「申し訳ありません。今日は、妹を連れてきていないのです。今度の調査任務の話でこちらに馳せ参じたのであまり時間が」
と、口に出すと、被布姿の子供の頬はお餅のように膨らんでいく、ソレを苦笑混じりに頭をなでて宥める水干姿の子供は優しいお姉ちゃんといった感じだ。
「お忙しいのは分かってますが、少しさみしいです。」
と、困った様な顔でこちらを見る。こちらの胸に罪悪感が沸く。あざとい。
「ほーら、挨拶は済んだんだからそろそろ、行かせてやれ。アルジだって、待ってるんだから」
シッシッと追い払うように手を振る。
「せめて、もう少しお話したいです。」
「女の子は急かしちゃいけないのよ!カネ分かってなーい。だからモテないのよ」
「んだと!?まて、この、こしゃまっくれが!!!」
真っ赤に頬を染めて怒る和泉守兼定をキャハハハと笑い声を上げて、被布を着た女の子が捕まらないように逃げる。
二人で向こうへと姿を消したかと思いきや、子供だけ戻ってきて、こちらの手を引き、
「離れはこっちよ?案内して差し上げる!」
「当本丸は鶴が作ったトラップがあるので、お刀様は注意していてください」
案内を買って出る。
あの和泉守兼定を撒いたのか、末恐ろしい子だ。