第2章 Please give me...
『…ん』
温かく滑る口内は、この上なく気持ちがいい。
「ナナバ…、…っ」
布団の中、ナナバはたどたどしく、だが限りなく丁寧に含んだ先端を舐める。
そして根元を握る手を、探るようにゆるゆると上下させ始めた。
「やめ、ないか、こんなことは…」
『ぅんっ、ご褒美いらない…?』
「そういうことじゃない、…く」
『…、気持ちよくない?』
客観的にみて、テクニックは皆無。明らかに経験不足だ。
おぼつかない手つきと舌使いに、もどかしさすら感じる。
だが逆に、それがエルヴィンを煽る。
「っ、違う…はっ、気持ちいい、とても…」
くわえられ、舐められ、ゆるくしごかれ…
行為はいたってシンプルで、刺激というにはまだまだ優しすぎる。
たがしかし情けないことに、エルヴィンはたったそれだけで昂り、完全に出来上がっていた。
(まさか、こんなすぐに、なんて)
そして今も止まらず、限界へと上り続ける。
もう、いくらももたない…
ならばせめて…
エルヴィンはゆっくりと上半身を起こし、目の前の布団の山へと懇願する。
「はっ、…ぅ、ナナバお願いだ、君の顔がみたい」
『ん、ちゅっ…、だめ…』
そう言っては、ナナバは舌先でぺろりと舐めあげる。
「くっ、ナナバ…!」
『恥ずかしい、から…だめ』
「そうか…」
「…わかった。見ないよ。その変わりに、君に触れたい」
『……』
「絶対に見ない、約束する」
『…手、貸して?』
ナナバは握る手をゆるめると、片方だけ布団から差し出す。
「…ありがとう」
エルヴィンはその手を握り、しっかりと指を絡める。と、そのまま布団の中に引き込まれた。
(随分と、熱がこもっているな…)
エルヴィンの熱。ナナバの熱。
二人分の熱が、混ざりあう。
「…っ、ナナバ、無理は、するな」
『んぅ、んっ、大丈夫』
くわえたまま喋られれば、またさらに、一段上る。
「…ぁ、はっ、…ふっ…」
(もう、本当に…、これ以上は、っ…)
エルヴィンの限界が近いことを感じたのだろうか?
ナナバは深く頬張ると、容赦なくきつく吸い上げる。
「!?……くっ!!」
抗うなど、土台無理な話。
狭く温かなそこへ、エルヴィンはありったけの熱を放った。