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砂漠の月

第2章 砂漠の月71~150


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晴久は待ち合わせ場所に来て元就を待ちながら、どうしようかと思い悩む。
渡したい物は決まっていた。学校でも身に付けることが出来る物で、月子の相手が自分だと主張出来る物。
そう考えながら見ていた雑誌に、男物の時計を送るというのを見掛けてどうせなら自分が使っていた物をと思ったのだ。
ただ、それは学校での事に限るため他にもう一つ渡すかどうかを悩んでいた。
悩んで、元就にストレートに尋ねればあちらも腕時計を贈るつもりだというので、買いに行く日を合わせて今日の待ち合わせとなった。
ブランドショップが並ぶショッピングモールの前で待ち合わせ、晴久は早く着きすぎて待ちぼうけだが元就もそこまで遅くはならず少し待つと姿を現した。

「よう」
「ふん、行くぞ」

来てすぐ、視線を合わせただけでショッピングモールに入っていく元就に、晴久は苦笑しながらも後をついていく。
特に決めていない晴久に合わせブランドショップを端から順に回りながら、元就の目的のショップにたどり着くとショーウィンドウを眺める。
今年の新作が並ぶ中、イマイチ晴久の求める物が見当たらず元就が選ぶのをのんびりと待ちながら視線を巡らせる。
今いるショップの付近には、時計のブランドショップがありふと目をやると惹かれるデザインの時計を見つけて視線が釘付けになる。
振り返ると元就が時計を決めた所だった。元就が市のために選んだ時計は赤いワニ皮のベルトにピンクゴールドの枠、白い文字盤に洒落たゴールドのローマ数字が踊る女性らしい時計だ。
大人びた雰囲気がある市には似合うだろう。

「其方は決めたのか?」
「あー……あっちの店、行っていいか?」

購入が終わり声を掛けてきた元就に、晴久は一瞬迷いながらも先程気になった向かいの店を指して問う。
元就はそれに頷くとスタスタと店に向かってしまう。
晴久はそれを慌てて追いかけながら、ショーウィンドウに並んでた時計の前に行くと確認する。
店員を呼んで出してもらうとそれを確認する。純チタンでベルトや枠が出来ているそれは、シルバーとピンクゴールドで統一されて可愛らしく月子に似合うと思い即決する。
彼女にプレゼントだからと包装を頼み、購入すると晴久は元就に礼を言って店を出た。
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