第3章 後編 愛する彼女と死の外科医
「……」
ローは無言で相手の顔を押しやった。
本来なら既に切り刻んているところだが、なんとなくこの男の笑顔がユーリと重なって見えてしまい躊躇してしまった。
「つれないなぁ、俺じゃ相手にならない?」
(いやだから自ら自爆していくの止めようよ!)
「慣れ合うつもりはねぇと最初に言ったはずだ。早くユーリの場所を言え」
(さっさと切り刻んでやればいいものを、何をしてるんだおれは)
「えー?じゃぁ一回ヤッってくれたら教えてあげる」
(ぎゃぁぁぁぁ!やめろぉぉぉぉ!)
「ふざけるな。殺されたいのか?」
(こいつ本気かよ。その顔なら他にも宛てはあるだろ、何故おれなんだ)
お互い表と裏でそれぞれ動揺しつつ、暫く睨みあっていた。
ローは目の前の男の顔が好きなわけではないが、美形の部類に入ってるのはなんとなく分かった。
その上でローを誘ってくるのであれば賞金狙いかとも思ったが、目の前の男はローを知らなさそうだった。
そもそもユーリはどこだ?
スキャンがこいつをさすという事は、まさか体内にでも入っているのか?
……それともこの男が?
ローはハッとした。
そしてまじまじと目の前の男を見た。
見れば見るほどユーリが何かしら能力の力を借りて化けてる気がしてならない。
しかし確証がない以上、下手に動くこともできない。
もし本当にユーリならどうせさっきの仕返しだろと思って誘いに乗ってやってもいいが、違った場合のダメージがでかすぎる。
ローは頭を抱えた。